母親 トラウマ ムルソー | 人生入門

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再来年中に読むもの
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母親 トラウマ ムルソー

 坐禅をしていると、母親のことを強く思い出して、涙が止まらなくなった。瞑想中によく、抑圧されていた願望や傷のようなものが出てくることがある。僕だけかと思っていたが、結構あるらしい。泣きながら記事を書いている。
 僕は母親が死んだ時、泣かなかった。葬式でも泣かなかった。よく分からなかった。他人事のようだった。

 カミュの「異邦人」という小説は「今日、ママンが死んだ」という書き出しだが、主人公は悲しみもせずに、淡々と日常を過ごしていく。カミュは「不条理」をテーマにしている作家だが、この小説は人の死というものから「物語」を剥奪しているのだと思う。主人公のムルソーはビーチで赤の他人を撃ち殺すのだが、動機は「太陽が眩しかったから」と言うものだった。死が「納得」できるような形になっていない。
 僕はこのカミュという作家に親近感を覚えている。10代で手術を繰り返していた頃「何も悪いことしてないのに」という不条理な感覚をいつも覚えていた。世界は不条理、つまり理解不可能だと思い知らされた。

 母親が死んだ。善人だった。理解できない。僕はマザコンだから、耐えられなかった。だから悲しむこともできなかったのだと思う。「出来事」そのものが無意識に仕舞い込まれて、疼いていた。
 カミュだって、本当に親族が死ねば泣くだろう。人間はムルソーのようにはできていない。不条理なことにも何か意味づけをしなければ生きていけない。しかし神話も宗教もない。ムルソーにもなれない。「何も悪いことをしていない親族が、なんの理由もなく死んだ」という不条理に耐えられなかった。何も納得できない。

 受け入れるしかないのだと思う。お釈迦さまは「この世は苦である」と説いたが、それは「思い通りにならない」ということだ。神のいない世界では、その「苦」という真理を受け入れるしかない。出来事を抑圧するのではなく、受容する。宗教や神話が死んでいるので、僕たちはサイコパスのムルソーになるか、外傷を抱えるか、受け入れるしかない。

 他の人はどうやって耐えているのだろうか?ネイティブ無神論の若者が、これからどんどん親族を亡くしていくと思う。何かしらがなければ耐えられないから、やはり宗教に回帰するんだろうか

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