音楽だけが僕に優しい | 人生入門

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短歌も書いてます
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アフォリズム体解
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信心入門
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詩入門
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小説 結構頻繁に更新します
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哲学書読書計画
今まで読んだもの
丸山圭三郎 プラトン アリストテレス エピクテトス デカルト ロック バークリー ヒューム スピノザ ラカン ニーチェ パスカル キルケゴール ショーペンハウアー ハイデガー ウィトゲンシュタイン プロティノス 龍樹 孔子 老子 荘子 クリシュナムルティ マルクス・ガブリエル マックス・シュティルナー ウィリアム・ジェイムズ シオラン ベルクソン ライプニッツ 九鬼周造 カント シェリング 波多野精一 メルロ・ポンティ ニーチェ ヘーゲル マルクス サルトル レヴィナス

今年と来年中に読むもの
西田幾多郎 フィヒテ バタイユ アウグスティヌス トマス・アクィナス パウル・ティリッヒ カール・バルト ガザーリー 清沢満之 曽我量深 金子大栄 安田理深

再来年中に読むもの
イタリア現代思想 アドルノ ヤスパース

音楽だけが僕に優しい

「俺は泥棒である。
往古来今、多様な泥棒が居るが、俺は奴等とは少し違う。
金を盗む訳では無い。骨董品宝石その他価値ある美術の類にも、とんと興味が無い。
俺は、音を盗む泥棒である。

春をひさぐ、は売春の隠語である。それは、ここでは「商売としての音楽」のメタファーとして機能する。
悲しいことだと思わないか。現実の売春よりもっと馬鹿らしい。俺たちは生活の為にプライドを削り、大衆に寄せてテーマを選び、ポップなメロディを模索する。綺麗に言語化されたわかりやすい作品を作る。音楽という形にアウトプットした自分自身を、こうして君たちに安売りしている。
俺はそれを春ひさぎと呼ぶ。——————ヨルシカ」

 音楽は売春だという感覚がある。それはもうヨルシカが暴露しているからいい。

 カルナーという言葉がある。聞き覚えがないと思うが、慈悲の「悲」の部分の原語である。カルナーというのはもともと「呻き」という意味で、そこから転じて「同情」を表すようになった。

「「僕の命の歌で君が命を大事にすればいいのに」
「僕の家族の歌で君が愛を大事にすればいいのに」
そんなことを言って本心は欲しかったのは共感だけ。
欲にまみれた常人のなりそこないが、僕だった。

苦しいから歌った。
悲しいから歌った。
生きたいから歌った。ただのエゴの塊だった。
こんな歌で誰かが、救えるはずないんだ。——————カンザキイオリ」

 音楽とは、この苦界を生き延びるための「呻き」なのかもしれない。それは音楽自体が「呻き」であると同時に、自分と同じように呻いてる人を助けたいという大悲なのかもしれない。僕がもし音楽を作るとしたら、「呻き」としての音楽を作りたい。
「わたしが肯定できるのは、呻きながら求める人だけである。(断章四二一)」

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