無教 | 人生入門

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短歌も書いてます
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アフォリズム体解
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小説 結構頻繁に更新します
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哲学書読書計画
今まで読んだもの
丸山圭三郎 プラトン アリストテレス エピクテトス デカルト ロック バークリー ヒューム スピノザ ラカン ニーチェ パスカル キルケゴール ショーペンハウアー ハイデガー ウィトゲンシュタイン プロティノス 龍樹 孔子 老子 荘子 クリシュナムルティ マルクス・ガブリエル マックス・シュティルナー ウィリアム・ジェイムズ シオラン ベルクソン ライプニッツ 九鬼周造 カント シェリング 波多野精一 メルロ・ポンティ ニーチェ ヘーゲル マルクス サルトル レヴィナス

今年と来年中に読むもの
西田幾多郎 フィヒテ バタイユ アウグスティヌス トマス・アクィナス パウル・ティリッヒ カール・バルト ガザーリー 清沢満之 曽我量深 金子大栄 安田理深

再来年中に読むもの
イタリア現代思想 アドルノ ヤスパース

無教

無教マニフェスト

1、ベネターの理論は一部の隙もなく正しい。
2、ただ一つだけ欠陥がある。出生を否定するだけで生きてる人間を対象にしていないことだ。
3、非存在は存在に勝る。現在生きている人間も無になることが望ましい。ただその際、恐怖感を抱かせてはならない。

「準備完了です」助手のような恰好をした人が言った。
「やっとか…」黒づくめのマッドサイエンティスト風の男が言う。
 ここは「無教」のアジト。「無」を崇拝する宗教で、全人類、全生物の無を目指している。生物には「感覚器官」があるから「苦痛」が生まれる。苦痛がある生を生きるぐらいなら、無のほうがいい。反出生主義という思想もあるらしいが、奴らは「ぬるい」。もっと積極的に無を推進すべきだ。無こそ救済であり、出生はもちろん悪だが、生を恐怖なく無にすることは「善」である。
「世界中にヘリコプターを配置しました。アメリカにもアフリカにも、日本にも、イスラエルにも。このステルスヘリコプターで、この「O-157」を散布すれば、0,0000001mg吸うだけで、即死します。恐怖を感じる暇もありません」弟子風の男が言う。
「ここまで、長かったな…。でもこれで人類を救うことができる。全教団員に告ぐ!今すぐO-157を散布せよ!」
 薬の効果は絶大だった。世界中にしかけたスプリンクラーとヘリからの散布で、1秒のうちに世界人口の90パーセントが死滅した。そして2秒後には、ほぼすべての人類が死滅した。
「やったな。これは我々の「存在」への勝利だ!祝杯をあげよう」
 教団員を全て集結させて、宴が続いた。

 「で、これからどうする?」ボスが聞いた。
 「僕はまだ死にたくありません」
 「私も」
 「実を言うと、私も死ぬのは怖い」ボスが俯きながら言う。
 「あとは余生だと思って、自然死するまで生という苦痛を味わおうではないか」
 「賛成!」「賛成!」
 もともと同じ教団に所属していた人達だけあって、牧歌的な生活が続いた。世界人類がいなくなることで、戦争も、環境問題も、いがみ合いもなくなり、平和な日々が続いた。太陽の下で、元無教の人々は仲睦まじく暮らした。
 「これが生だったのか…」元ボスが呟く。
 
 これが後に言う、シュメール文明の起源の物語である。
 
 

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