一歩も動けない
「人間は死ぬ」という一点。もっと具体的に言えば「僕は死ぬ」という一点から一歩も動けていない。それを死刑囚と言ってもいいし、癌患者と言ってもいいけれど、人間は全員罪人だし病人だ。「人間は死ぬ」この一言の前に、後に、何か付け足すことがあるだろうか?
今年はサルトル、ハイデガー、ショーペンハウアーなどを読んだけれど、ハイデガーが存在への通路へ使うために使っているだけで、「人間は死ぬ」ということなど何も書かれてなかった。「人間は死ぬ」は前提であり、そこから出発していない本などは、パン一枚の値打ちもない。僕はそこから出発している本を、シーシュポスの神話、パンセ、人みな骨になるならば、懺悔、シオラン、などしか知らないけれど、これこそ「本」というべきもので、それ以外は「お喋り」である。
本当に一歩も動けないのだ。自分の足場、直径30センチだけが明るくなっていて、他は全て真っ暗。「人間は死ぬ」という前提から一歩も動けない。これは「前提」であって「結論」ではない。しかし、これが「結論」になっている人が、くだらないお喋りを繰り返すのだろう。僕はこれが一歩も動けない「前提」になっている本でないと、本とは認めない。思想とは認めない。
「人間は死ぬ」この一点。どうしようもない一点。そこから一歩踏み出す。どこかで見た比喩で言えば、目の前のドアが全て開いていく。そういう言説だけが言説の名に値するのであって、僕は、人間のお喋りが嫌いだ。
今年はサルトル、ハイデガー、ショーペンハウアーなどを読んだけれど、ハイデガーが存在への通路へ使うために使っているだけで、「人間は死ぬ」ということなど何も書かれてなかった。「人間は死ぬ」は前提であり、そこから出発していない本などは、パン一枚の値打ちもない。僕はそこから出発している本を、シーシュポスの神話、パンセ、人みな骨になるならば、懺悔、シオラン、などしか知らないけれど、これこそ「本」というべきもので、それ以外は「お喋り」である。
本当に一歩も動けないのだ。自分の足場、直径30センチだけが明るくなっていて、他は全て真っ暗。「人間は死ぬ」という前提から一歩も動けない。これは「前提」であって「結論」ではない。しかし、これが「結論」になっている人が、くだらないお喋りを繰り返すのだろう。僕はこれが一歩も動けない「前提」になっている本でないと、本とは認めない。思想とは認めない。
「人間は死ぬ」この一点。どうしようもない一点。そこから一歩踏み出す。どこかで見た比喩で言えば、目の前のドアが全て開いていく。そういう言説だけが言説の名に値するのであって、僕は、人間のお喋りが嫌いだ。
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