植物
僕は花が好きだ。稲穂も好きだ。雑草も好きだ。植物は総じて好きだ。
僕が植物の一番好きなところは「喋らない」ところだ。どんなに美しい薔薇でも、「ほら、私ってこんなに美しいでしょ。隣の百合と比べて、こんなにキラキラしてる」とか「俺は綺麗でもないし、生まれ育った環境もよくない雑草だけれど、頑張って生きている」とか、そういうことを一切言わない。美しいけれど、強いけれど、それが一点の嫌味もなく、堂々と自らを誇っているところがいい。喋らないのに綺麗だからいい。綺麗なのに黙っているからいい。花が自分の魅力に「気づけば」魅力は半減するだろうし、それについて喋りだせば魅力はゼロに等しくなるだろう。
だから、僕は人間のような人ではなく、動物のような人でもなく、花のような人が好きだ。しかも、自己主張をせず、道端にぽつりと咲いている白い花のような人が好きだ。反対に、自己顕示欲の悪臭で蠅を集めるラフレシアのような人間は嫌いだ。
僕も、小さな花になりたい。世界の片隅で、念仏の香りをはなちながら。
僕が植物の一番好きなところは「喋らない」ところだ。どんなに美しい薔薇でも、「ほら、私ってこんなに美しいでしょ。隣の百合と比べて、こんなにキラキラしてる」とか「俺は綺麗でもないし、生まれ育った環境もよくない雑草だけれど、頑張って生きている」とか、そういうことを一切言わない。美しいけれど、強いけれど、それが一点の嫌味もなく、堂々と自らを誇っているところがいい。喋らないのに綺麗だからいい。綺麗なのに黙っているからいい。花が自分の魅力に「気づけば」魅力は半減するだろうし、それについて喋りだせば魅力はゼロに等しくなるだろう。
だから、僕は人間のような人ではなく、動物のような人でもなく、花のような人が好きだ。しかも、自己主張をせず、道端にぽつりと咲いている白い花のような人が好きだ。反対に、自己顕示欲の悪臭で蠅を集めるラフレシアのような人間は嫌いだ。
僕も、小さな花になりたい。世界の片隅で、念仏の香りをはなちながら。
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